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国見町では、腎不全の入院費が年々増加しており、人工透析に移行する危険性の高い方が増えています。また、国見町の人工透析患者の特徴として、40歳から65歳の若い世代が多く、若いうちからのCKD(慢性腎臓病)予防がとても大切です。
CKD(慢性腎臓病)は、慢性的に経過するすべての腎臓病のことをいいます。
初期には自覚症状がほとんどないため、症状が出るころには重症化していることが多く、CKDを放置したままにするとやがて腎不全になり、透析治療や腎移植が必要になります。
CKDの原因として糖尿病や慢性糸球体腎炎(タンパク尿や血尿が長期間継続する病気)などが多いですが、加齢も大きな要因です。また、肥満や運動不足、喫煙、ストレスからくる高血圧症、高脂血症などメタボリックシンドロームもCKDの発症に大きく関わっています。
CKDの初期は自覚症状がほとんどないため、早期発見のためには検査が必要です。検査には尿タンパク(尿検査)と血清クレアチニン検査(血液検査)があります。また、CKDの判断には、尿タンパクとeGFRの値が用いられます。定期的に町や職場の健診を受けて、検査値を確認しましょう。
タンパクは体にとって大切な構成成分のため、健康であればほとんど尿にタンパクは混ざりません。しかし、ろ過機能がある腎臓に異常があると、タンパクを通してしまい、尿中に排出されます。
血液中にある老廃物の一種であるクレアチニンは、通常であれば尿に排出されますが、腎臓の働きが悪いと血液中に溜まるので、値が高くなります。
腎臓の働きをあらわす数値で、年齢・性別・血清クレアチニン値から計算できます。この数値が低いと、腎臓の働きが低下しています。
●むくみ ●貧血 ●息切れ ●だるさ ●トイレの回数が増える など
●食事制限(タンパク質やカリウム、塩分制限など)
●医療費の負担
●通院の負担(人工透析になると、一般的に週3回、1回3~4時間位の治療が必要になります)
1)食生活を改善しよう
●1日3食、規則正しい時間にバランスよく食べましょう
●食物繊維の多い食品を食べましょう
●脂質の多い料理を減らしましょう
●お酒は飲みすぎないようにしましょう
●塩分は1日6g未満にしましょう
2)運動をしよう
ウォーキングなどの有酸素運動がより効果的です
3)禁煙をしましょう
たばこは血管を収縮するため、腎臓の血管の動脈硬化が進行します。禁煙外来などを利用して、上手に禁煙しましょう。
町の保健師等による保健指導を受けることができますので、希望される方はほけん課までご連絡ください。また、町ではCKDを予防するための糖尿病性腎症重症化予防事業も行っています。対象の方には、町からご連絡させていただくこともあります。
糖尿病性重症化予防事業とは?
健診結果等で血糖値や腎機能などの値が基準値以下の方に対して、保健師や看護師が訪問・電話などを通して、1人1人に合った生活のアドバイスを行っていきます。
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