旧小坂村産業組合石蔵

印刷用ページを表示する掲載日:2024年6月14日

[国登録] 昭和16年に建設された「旧小坂村産業組合石蔵」は、本町独自の景観である「石の町」を代表する石蔵で、かつ最大規模のものです。
石蔵の建築技術と地場産業の発展を伝える貴重な建物です。

令和4年3月の福島県沖地震の影響により除却されました。

旧小坂村産業組合石倉

<国登録有形文化財(建造物)旧小坂村産業組合石蔵の概要>

 旧小坂村産業組合石蔵(現:ふくしま未来農業協同組合小坂支店内)は、昭和16年に建築された町内で現存する最大級の石蔵です。小坂村産業組合は、昭和15年に行われた米穀配給統制により、政府供出米の提供や管理のために設立され、石蔵は穀蔵として米や麦等を貯蔵するために建てられました。

 石蔵建築に当たっては、大規模な石造建築を可能とする木骨石造やバットレスという建築技法が使用され、内部の巧みな小屋組などから当時の技術の高さがうかがえます。

 施工には、国見町の石蔵建築の先駆けである伊藤柳太郎ほか多数の石工が携わり、その技術は他の石工に広く伝えられました。また、耐火性や防火性に優れ、短期間で安価に施工できるという石蔵の利点により、昭和30年代を中心に個人宅にも普及し、町内には現在でも500棟を超える石蔵があることから、地域固有の歴史的景観を示す重要な形成要素となっています。

 このように、旧小坂村産業組合石蔵は町内の石蔵の中でもその構造や規模において希少な存在であることから、『石のまち国見』を象徴する現存最大規模の歴史的建造物であるとともに、石造建築技術の発展と石蔵の普及に貢献した建造物として価値が高く、国土の歴史的景観に寄与し、再現することが容易でないものとして、平成28年8月に国登録有形文化財とされました。

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     △石蔵の母屋内部の様子

 

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     △石蔵建設途中に撮影された写真 

場所

国見町大字内谷字西堂地内

見学

滅失しているため、現地で見学することはできません。
<旧小坂村産業組合石蔵内部をデジタルコンテンツで公開中>
旧小坂村産業組合石蔵の内部の様子が下記URLよりご覧になれます。

http://www.town.kunimi.fukushima.jp/kyuukosakamura/kyuukosakamura_3.html